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学資保険・こども保険と教育費の運用及び学資保険の返戻金と複利による運用益について

学資保険・こども保険と教育費の運用について

学資保険・こども保険という金融商品があります。こうした金融商品を 教育資金用として選ぶのはよほどのことがない限り、避けた方がいいで しょう。

まず、大事な教育資金の元本保証を期待するのであれば、銀行の定期預 金などにすればいいわけです。銀行の預金でなくとも、10年ものの個人 向け国債などを購入しておけば、利子までもらえて10年後にはちゃんと 元本が戻ってきます。

また、リスクを背負い運用益を期待するのであれば自分で直接投資を行 うか、あるいは投資信託を購入しておけばいいわけです。テキトーに考 えても、分散された国内型・国際型の手数料の安いインデック スファンドやETFなどを購入しておけば問題はないでしょう。

また、自分の生命に関するリスクであれば、学資保険を選ばなくてもす でに加入しておられるであろう生命保険で、大丈夫であると考えられます。

以上のように元本保証、運用利回り、生命に関するリスクなどを考慮し てみますと、学資保険やこども保険を教育費や教育資金のために購入 するというのは、よほどのメリットがない限り、あまり賢明な判断では ないと考えられます。

もっと言えば、あなたの大事な教育費の積み立ての一部から保険会社に 手数料をプレゼントする理由は全くと言っていいほど見当たりません。

※学資保険を販売している保険会社などは、あなたに学資保険を購入し てもらうことで利益を得ており、その利益から社員の給料などが支払わ れているわけです。

たまに子供の教育費用は別に置いておくことを明快にしておくために、 学資保険を購入しているという方がいますが、「別の資金である老後 資金」も教育資金も基本的には同じ「お金」であることは間違いない わけでありまして、10年~30年後に使用するための資金であるという 特性には変わりありません。

つまり、「別の資金」という考え方そのものはあまり意味を持っていま せん。

あなたが長期運用資金をどれほどのリスクをもって管理できるかどうか そして、そのための手数料や費用はどのように最低限に抑えるとよいの かが分かれば、おそらく学資保険などという金融商品はほとんどの方に とって、必要のない商品になると考えられます。

学資保険の返戻金と複利による運用益について

学資保険は貯蓄性の高い保険であるケースが多いですが、それを 示すものととして返戻金というものがあります。

※返戻率とは、支払った保険料に対して受け取れる学資金の割合の ことです。

例えば、月1万円/年12万円の保険料を15年間払い続けると合計180 万円になりますが、教育資金を198万円受け取れば返戻率は110%と なります。

つまり返戻率が100%を超えれば、貯蓄したはずの元本を満期で受け 取ることができるというものです。もちろん、100%を割れば、マイ ナスということもありえます。

よく、学資保険を推奨する理由としてこの「返戻率の高さ」をポイ ントに挙げる方がいますが、実は提示される返戻率の高さはほとん どの場合、運用という視点で見れば、それほど満足できる数字では ありません。

上の場合と同じ条件で、例えば投資信託や債券などで年利5%という 保守的な利回りを仮定しますと、月1万円/年12万円の積み立てで15 年間運用で272万円、手数料や税金などの各種の手数料などを考慮し ても260万円~210万円以上は手もとに残ります。

学資保険における返戻率の高さはそれほど特別でないことがお分かり 頂けると思います。

ただし学資保険には、子供による不意の事故などに対処する保険など の保険や特約などを盛り込むことができますので、一定の価値が認め られる場合もあるでしょう。

学資保険に付帯させる医療保険などは、健康保険で十分な場合がほと んどですが…。

もし、学資保険を利用するのなら対象となる保険対象を明確にして、 絞り込んで必要な保険の分だけ最小限のコストをかけることをオスス メします。

また、単純に貯蓄を期待するのであれば学資保険よりも個人向け国債 や分散効果のあるコストの安い投資信託を選んだりした方がもっと満 足できるリターンを期待できるでしょう。

著者:モネ美

東京を拠点にフリーで働く保育士で2児の母。ウェブメディアを中心にライターやディレクターとして働きながら、独自の視点で「教育」についての執筆活動も行っています。